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日中医療通訳コース

医療通訳士として医療現場で即戦力のスキルと資格を身につける。

日本に定住している外国人や、メディカルツーリズムによる訪日者の増加などで、医療機関を訪れる外国人が増えています。特に中国人の患者数は増加し続けており、中国語を話せる医療従事者の需要が年々高まっています。現場の実情に即した実践的なカリキュラムで、医師と患者をつなぐ医療従事者となるため、医療通訳資格と医療事務の資格取得を目指します。

目指せる職業(業種・職種)

医療・美容通訳

医療情報管理者

医療事務・秘書

介護福祉事務

調剤事務

メディカル コンシェルジュ

コースの目的

医師と患者の円滑なコミュニケーションをサポート。

近年、「医療観光の強化」を掲げた日本政府の新成長戦略によって来日外国人患者数はさらに増加し、医療の国際化が加速しています。それに伴い、医療現場で日本人医師と外国人患者とのコミュニケーションをスムーズにつなげる医療通訳士への期待が高まっています。医療現場からのニーズに応え、TBLでは全国の専門学校に先駆け、2014年に日中医療通訳コースを開設しました。医療知識と異文化理解を習得し、医療通訳士を目指します。当コースの授業は日本語と中国語両方で行います。教科書だけではなく、メディア教材や人体図なども使ってわかりやすく学び、医療通訳者が必要な医学的知識を身につけます。また、実習教材を用いたロールプレイングや、インターンシップなど実践的で医療現場の実態に即した学びで理解を深めます。その他、医療機関で働くための基礎知識として医療事務の知識やビジネスマナーなど、即戦力になるための知識を身につけます。学生達と共に楽しみながら奥深い医療通訳の授業を進めていきます。不安を抱える患者を安心させられるような、信頼ある医療通訳士を目指しましょう。

講師紹介

山本 樹実加 氏
日中医療通訳コース コース

医療知識応用 担当
上海交通大学医学部卒、元上海内科医師。その後、東京通訳アカデミー医療通訳士養成科の講師を勤め、株式会社JTB メディカルツーリズムに関する業務の通訳、担当講師を経験してきた。臨床と医療通訳現場の豊富な経験を生かし、日中医療通訳コースの講師として教鞭を執る。

日中医療通訳コース3つの柱

基礎から学ぶ医療知識

身体や病気についての日中両方の語彙を学び、そこから医療現場における通訳のロールプレイ練習を繰り返し行います。また医療通訳士としての心構えや、社会における役割などについても学びます。在学期間中に医療通訳士技能検定試験を受験し合格を目指します。

メディカルクラークとしての
業務を学ぶ

医療機関において通訳業務が日常的にずっとあるわけではありません。そのため、普段はメディカルクラークとして受付や会計業務が行えるよう、医療保険制度や患者接遇マナー、医療費算定方法など、医療事務の資格試験合格に向けた学習を行います。

日本の医療現場が求め
るサービスを学ぶ

病院事務や医療通訳士として患者さんと接する機会が多く、病院の顔ともなる事務スタッフは、日本独自の医療現場でのサービスを学び、接遇するスキルが必要です。

コースの流れ

PDFはこちら

※スケジュールは2023年度の予定です。

※今後の新型コロナウイルスの感染拡大の状況によっては、インターンシップが開催されない場合があります。

目指す資格

● 医療通訳士技能認定試験1級 ● 医療情報事務士 ● 美容通訳士 ● 医師事務作業補助技能認定試験(ドクターズクラーク) ● 調剤事務管理士 ● 医療英会話技能認定 ● 登録販売者 ● JLPT(日本語能力試験)N1 ● J.TEST(実用日本語検定) ● BJT(ビジネス日本語能力テスト) ● JPET(駿台日本語能力評価試験)

カリキュラム

▼ 科目紹介(一部)

医療知識基礎

医療知識の基礎理解は、通訳の必須条件。
生物学的な体の理解や、病気の理解、患者の心のケアについても学びます。これらの知識は、通訳においてその表現を左右する大事な要素となります。

 

医療通訳基礎/ 応用

患者目線の通訳の基本を身につける。
通訳として必要な基本的なスキルはもちろん、異文化の中で不安を抱えた患者に対してどう接すれば安心して診療を受けられるかといったホスピタリティもあわせて学んでいきます。

 

医療ツアー/ 美容通訳

医療ツアーのトレンドを学ぶ。
人間ドックや美容整形を受けるツアーが中国や台湾からの観光客のトレンドとなっています。これらのツアー運営に関する知識を学ぶことで卒業後の進路選択の幅が広がります。

▼ 1年次の時間割(例)

1時限
8:50~10:20
医療事務基礎 日本事情 キャリアデザイン 医療知識基礎 薬学基礎
2時限
10:30~12:00
医療事務基礎 ビジネスICT 文書理解 医療知識基礎 医療通訳基礎
12:00~13:00
Lunch Time
3時限
13:00~14:30
医療通訳基礎 医療知識基礎 ビジネスマナー
4時限
14:40~16:10
医療知識基礎 表現研究

▼ 2年次の時間割(例)

1時限
8:50~10:20
医療会計 医療知識応用 キャリアデザイン コミュニケーション
2時限
10:30~12:00
医療翻訳 医療知識応用 ビジネスマナー ビジネスコミュニケーション ビジネスICT
12:00~13:00
Lunch Time
3時限
13:00~14:30
医療通訳応用 医療知識応用 医療ツアー/美容通訳
4時限
14:40~16:10
医療通訳応用 医療知識応用 薬学応用

※カリキュラム、時間割は授業内容を充実させるため変更する場合があります。

※授業は90分で1コマ、間に10分休憩です。

インターンシップ

実際の医療現場での通訳を体験し、さらに深く学ぶ。
日中医療通訳コースでは、実際の医療現場でのインターンシップを推奨しています。普段の授業で学んだ医療の知識を実際の病院の現場で実践できます。インターンシップでは実際の中国人患者さんの問診の通訳、人間ドックの検査説明、検査結果の説明などを行います。インターンシップ中はその他、様々な検査や検査結果の作成の見学、疑問点についての質疑応答などもでき、医療通訳士の貴重な現場体験ができます。

髙木 智匡 氏
社会福祉法人浴光会
国分寺病院
理事長

インターンシップ受入先からのメッセージ
国分寺病院は昭和12(1937)年に開設した歴史のある病院です。現在は、リハビリにより患者様の在宅復帰を目指す、強化型在宅療養支援病院となっています。当院では実際に医療現場で知識を身につけてもらいたいという願いを込めて長年インターンシップを受け入れてきました。TBL の学生の印象はとても優秀で熱心な学生が多いと思います。病院には地域の方が多く来院するので、インターンシップによって上手く溶け込めればと思っています。

みなさんを受け入れる医事課は、利用者の方を最初に対応するところです。その病院の顔であり、第一印象となります。そのためコミュニケーション力、笑顔、接遇が重要になります。

これから医療業界を志すみなさんには、ぜひ学生のうちに人間力を磨いていただきたいと思います。授業だけでなく、いろいろ経験をして、たくさんの人と接して、懐を深くすることが、仕事を始めるにあたって大切になります。希望が実現するよう頑張ってください。

PICK UP 授業

美容通訳

美容通訳現場の知識や美容整形基礎知識を学び、手術や施術される体の部位、その他、関連性がある専門用語に対して日中通訳・翻訳ができる人材を育成。
「美容通訳」の授業では、美容業界の現状や美容に関する日中韓3カ国の動向などを学び、業界知識を高め、そこにおける通訳・翻訳の役割と、その重要性を理解します。また、美容整形の業界全体について理解し美容整形マーケティングで業界の動向を把握します。その上で、皮膚や輪郭、目、鼻など、美容整形における解剖学の知識を学び、手術方法についての理解をします。美容整形の外科手術の知識を得るため、二重瞼形成や傷跡修正など、細部の手術における通訳としてのロールプレイも実施し、手術方法とそれを伝える方法を理解します。非手術療法である、注入療法やレーザー療法などの低侵襲療法についての理解も深めます。その他、抗加齢医学の各種注射や、予防医学の予防注射治療、各種検査などについても学び、幅広く業界の知識や美容通訳としての技能を高めていきます。
また、医学的な専門知識だけではなく、通訳現場、現場以外でのお客様対応、注意事項、美容整形におけるお客様心理なども学び、社会人としてのマナーも身に付けた、即戦力として活躍できる美容通訳士を育成します。

担当教員メッセージ

徐 磊 先生
医療美容通訳 担当

医療美容通訳のメディカルツーリズム事業における重要性。
医療美容通訳は現在メディカルツーリズムに欠かせない重要な部分となっています。多くの人々は美容というと肌の美白や、シワの改善、髪の造形などのこ
とを想像するかもしれません。しかし医療美容は全く違います。医療美容は医療の手段を通して患部が治癒した結果、綺麗になることです。この医療の手段
とは、医療用の薬を使用したり、手術、注射など高度な医療技術を利用したりすることから、一般的な医療行為の治療と本質的に同じとなります。また、医療美容の対象部位は、ほぼ90%人の顔です。人の美に対する基準はそれぞれ。そのため、受診者のニュアンスを理解し、歪み無く医師に伝えることが非常に重要です。これは言葉の問題だけではなく、医療美容基本知識を把握しなければ、受診者と医師のコミュニケーションが上手くいきません。本コースでは医療美容に関する解剖学から各施術の理論知識、非手術(プチ整形)から手術が必要となる整形まで、様々な知識を学ぶことにより、医療美容に対する理解を深め、通訳翻訳の技能を取得します。講座は、美容クリニックである「自由が丘クリニック」に監修していただいております。授業をサポートしていただける講師陣はクリニックの関係者、医療機関の関係者、また業界のベテラン通訳などを含め、医療美容通訳業界の実力者が揃っており、非常に質の高い授業をお届けしています。

卒業生インタビュー

王 勝男 さん
社会福祉法人浴光会
国分寺病院 勤務
(医療事務員)
中国
日中医療通訳コース 卒業

TBLの授業はわかりやすくて、しかもおもしろい!留学生の私も楽しみながらスキルを習得できました。
母国中国の大学で漢方薬について学んだ私は、日本の医療機関で働くという目標を掲げて来日し、TBLの日中医療通訳コースに入学しました。日中医療通訳コー
スの授業はどれもわかりやすく、ためになるものばかり。例えば「医療通訳応用」の授業では、日中両方の言語で医療用語を学び、ロールプレイ形式で医療通訳の練習をしました。医療の基礎知識や医療通訳のスキル、医療事務、PC スキル、ビジネスマナーなど、医療機関で求められるスキル全般を学びましたが、先生と学生の仲がとても良いせいか、どの授業も楽しみながら知識を吸収できたのをよく覚えています。今は勤務先の病院で窓口対応や電話対応を中心に、訪問看護指示書の作成や請求業務を任されています。今後はBJTビジネス日本語能力テストで高いスコアを目指し、コミュニケーションスキルをさらに高めたいと思っています。