基本の基本の英会話【色彩を使った表現④】

英語学習
英語学習

海外経験を積みたい!キャリアアップしたい!いろいろ世界を見てまわりたい!

留学を決意する理由は人それぞれだと思いますが、やはり大前提として皆さんが目的とするのは「世界共通語である英語を身につけたい!」ではないでしょうか?

このシリーズでは「留学先で自信をもって使える表現」ということにポイントを置いて、基本の基本の英会話を発信したいと思います。

今回は、数回に渡りご紹介してきた「色を使った英語表現 (4) 」です。

色を使った英語表現ということで、これまで様々な色の英語表現をご紹介してきました!

今回は、色を使った英語表現の最終回として、ピンクとむらさき色を使った英語表現をご紹介したいと思います。

今回もチャレンジするつもりで基本の英会話学習中の方は、読みこなしてついてきてくださいね!

桃色(Pink)

桃色は日本では可愛らしい、暖かいポジティブなイメージと、猥褻なネガティブなイメージがある両極の色の一つかと思います。

英語では、健康的で活動的な、元気溢れるポジティブなイメージのある色の一つです。

ピンクを使った表現の中には「最高」の意味に使うこともあります。

例えば、身体を使いすっかりリフレッシュしたような場合に、‘I’m in the pink!‘(元気一杯だ!) と言います。

これは、’in the pink of health(最高の健康状態)’という意味を表します。

その他にもピンクはいろいろな意味を持っています。

◆Be tickled pink:とても喜ぶ

She would be tickled pink if her boyfriend goes to her mother’s anniversary party this week.
(彼が今週の母親の誕生日パーティに来てくれるなら、大喜びするだろう)

Tickleはもともと「こちょこちょ、くすぐる」という意味ですが、pinkがつくとそれが転じて「喜ばせる」という意味に変わり、受動形のbe tickled で使う場合は「喜ぶ」となります。

この場合の pink は動詞tickleを飾る副詞的な意味で、頬がピンク色になるほど大いに、ぐらいのニュアンスで使われています。

小さい子供が、くすぐられたときに体を揺さぶって、全身で喜びを表現する感じです。

◆See pink elephants:まぼろし(幻覚)が見える

After he drunk a lot of beer, he saw pink elephants in his room.
(彼は大量のビールを飲んだ後、部屋の中で幻覚を見た)

ピンクの象が見えたとしたら、それは幻覚に間違いありませんよね。

これと似た表現で、「白色」を使ったwhite elephantという表現もあります。

この場合は「無用の長物」、「やっかいなもの」、「持て余すもの」という意味で使われます。

ちなみにこの由来は、タイの王様が贈った白い象が起源とされています。

当時白い象は珍しく、崇拝の対象だったにもかかわらず、身体が大きく、餌もたくさん食べる動物なので、扱いに困る者もいました。

しかし、王様からもらった神聖な象なので、雑に扱うこともできず、それが「やっかいなもの、持て余す」という意味に転じたと言われています。

◆Get the pink slip:クビになる

I couldn’t believe that He suddenly got the pink slip.
(私は、彼が突然解雇されたということを信じることができなかった)

ここではピンク紙片(Slip)は「解雇通知」を表します。

または動詞としてbe pink-slipped で「解雇される」=’be fired’(クビになる)という使い方もします。

できればpink slipはもらいたくないものですね。

紫色(Purple)

紫色の使った表現としては英語でも日本語でも馴染みがないように思われがちですが、意外と紫色を使った表現は英語にはあります。

紫色は、英語でも日本語でも高貴な色、特に特権階級の人のみが身につけられる色として長く人々に認識されてきました。

それは原料であった紫貝から紫の染料を抽出するのが難しかったため、大量に染料として使うことができませんでした。

なので紫は昔から、特権階級にしか身に着けられない希少で高価な色だったという歴史的背景があるようです。

そのような由来から、紫色には「高貴」、「豪華」、「帝王」などのイメージありました。

◆Be born to the purple:高貴な家(王家)に生まれる

Although she is born in the purple, she is always friendly to everybody.
(彼女は高貴(王家)な家に生まれたにもかかわらず、誰にでもフレンドリーだ)

前回のブログで、青にもBlue bloodという「高貴な」と言うニュアンスがあるとご紹介しました。

紫の原料であった貝紫(Royal purple)ともいわれた貝は、乱獲のためか減少していったことで、その代わりとして、後に王家の色といえばロイヤルブルーと呼ばれる濃い青に変わっていったという説があります。

個人的な見解ですが、Blue bloodのBlueも、紫色が変化して青色になったのかもしれませんね。

◆Go purple with rage:怒りで顔が真っ赤になる

When she knew the truth about him, she went (turned) purple with rage.
(彼女がその真実を知った時、彼女は真っ赤になって激怒した)

日本語では、人が怒ったときの顔色は「赤」で表され、英語でも前回赤色でご紹介したTo see redで「激怒する」という表現がありました。

「紫」を使っても表現することができるのです。

紫を使った表現も普通に使える表現なので、状況に応じてTo see redとともに使ってみましょう。

◆Purple patch:仰々しい、美辞麗句、幸運な時間

Your report is excellent except a few purple patches.
(いくつかの仰々しい美辞麗句を除いては君のレポートはすばらしい)

本来は文章にドラマチックな効果をもたらす装飾過剰な状態を意味しており、直訳すれば単に「紫の布片」ということに過ぎないのですが、なぜ文章と関係があるのでしょうか?

紫は何度もお話しましたが、古来より高貴な色とされていたため、その希少で高価な紫色の布片を、装飾のない衣服に飾りつけることを、シンプルな文章に華麗で過剰な文体でドラマチックな効果をつける場合に、たとえとして使われるようになったという説もあります。

また現在では、華麗な文体を意味する他に、口語で「幸運あるいは幸運な時期」を指す表現でも使われているようです。

まとめ

前回に引き続き、色を使った英語表現というものをご紹介しましたが、日本語と英語の色のイメージが大きく違うものなどは、由来などを調べてみるととても興味深く、面白いですね。

なかなか色の入った表現を自身の会話に入れて使いこなすということはハードルが高く難しいものですが、ネイティブとの会話などで出てきた場合は、その使い方などマネをしてみて、ご自身の英語表現に活用してはいかがでしょうか?

きっとカラフルな会話となることでしょう。