東京ビジネス外語カレッジ(TBL)には日本国内で専門士の資格を取得した後に3年目に海外大学に編入学できる海外大学編入・学士号取得プログラム「2+2」コースがあります。
TBLに興味を持ってくれた人の中には、この「2+2」コースに惹かれた人も多いと思います。私、在校生のカエルも、この「2+2」コースに惹かれてTBLに入学した一人です。
今回から、昨年2021年に「2+2」コースで渡英し、ミドルセックス大学の経営学部で学ぶ本多先輩のインタビュー記事を掲載します。
一足先に海外で挑戦する先輩たちの実際の体験談をお伝えすることで、私カエルも含めて参考や刺激になることも多いと思いますので、ぜひ留学に関心のある方はインタビュー記事を参考にして見てください。
今回のインタビューでは、大学での授業についていろいろとインタビューしてみました。

レポート作成中の本多先輩
授業スタイルの違いが大きな壁
―本多先輩、1年イギリスで留学生活を送ってみて、率直にどんな感想ですか?
「シンプルに感想を言うと、留学生活には慣れたけど、まだ授業は難しい、という感想です。」
―イギリスに行く前、先輩はすぐ退学になるかも?って言っていたので、結構留学生活に適応されている印象ですが。(笑) 実際、どういった難しさがあるのかを少し分かりやすく教えてもらえますか?
「何が一番の原因かというと、それは日本で学んできた教育のスタイルと、イギリスで学ぶ教育のスタイルが違っていて、僕はやっぱり日本のスタイルが合っていると感じてしまっているからです。
例えば授業でわからないことがあった時、イギリスでは学生はその瞬間に聞くのですけど、日本では、わからなかったことを一回自分で考えて、それでもわからなければ質問するというスタイルです。僕はそういうスタイルの学び方に慣れてしまっている。
授業での一番の違いは、アウトプットの量はイギリスのスタイルのほうが圧倒的に多いということです。日本のスタイルとイギリスのスタイルと、どちらが正解ということではないと思うのですが、
学んだことが消化されていない段階で、自分の意見をまとめて、みんなの前で発表することが、やっぱり僕にはまだ難しく感じられます。」
―本多先輩だけでなく、日本の教育スタイルに慣れている人はみんな通過する壁だと思うのですが、慣れる以外の打開策は考えていたりしますか?
「最初にミドルセックス大学の授業スタイルを紹介すると、一つの科目に2つ授業があり、
◎一つはオンライン(ZOOM)で行う、聴くだけの講義
◎もう一つがその講義を踏まえてのディスカッション
オンラインの授業は録画をしていて、その録画には字幕がついているので、復習がしやすい。でももう一つのディスカッションでは、議論の流れについていけない段階で、試合終了って感じです(笑)
試合終了にならないための対策は考えていますね。例えば教授から質問されて、どう思う?とふられる時は、ある個人を当てているのではなくて、みんなに対して質問を投げかけて、いろんな人が意見を出していく流れになるので、質問がわからなかったり、議論の流れが分からなくなったりしたときは、すぐに友だちに聞いて追いつく。
これは対策というよりは対処方法ですね(笑)」
―本多先輩も手を上げて発言できていますか?
「時々ですね。これは言いたい!って流れが来たときは、発言します。一日一回それがあるかないかくらいです。発言しないと「わかっていない」と教授から思われてしまうので、みんなめちゃくちゃ発言しますし、聞いているだけの人のほうが少ないですね。」

授業を受けている講堂
大学での授業Q&A
―本多先輩は現在経営学部に在籍と聞いていますが、どんな授業を受講されたのか紹介してもらえますか?
「経営学部なので、会社経営に関する「Operation Management」という授業がありました。会社の中の資源(人、モノ、お金、情報など)をいかに効率よく分配するのか?という学問です。文系であっても数学も必要な授業で、学んだことがない公式をたくさん覚えさせられてしんどかったので、印象に残っています。
あとはSNSやホームページなど、経営にはWEBマーケティングが必須で、いかにアクセス数を増やすかとか、そのようなデジタル系のマーケティングの授業もいくつか受講しました。」
―一番楽しい、やりがいを感じた授業はなんですか?
「その数学が必要な会社経営の授業は楽しくて、課題で小テストがあるのですが、計算課題がメインで他の科目と比較して得点が取れるので、すごい楽しくてやりがいがあり、勉強しているな〜という実感がありました。」
―逆に大変だった授業は?
「ほぼ全てですね。(笑)
先ほど話したように、意見を出すことと、課題とで評価されます。課題の量がものすごくて圧倒されます。一カ月に一本くらいのペースで2,000単語(レポート約10枚分)くらいの論文の課題を出されていました。それに加えてテストもあって、いやーほんと大変だったですね。
―2,000単語ですか!?
「いや2,000単語は何とかなる感覚です。でも3,000単語になると“もうもうもう”って感じでした。」
―辞めたいと思ったことはなかったのですか?
「最初の頃は、授業についていけていない感じで、何回も辞めたいと思いましたね。(笑)
でも、段々自分でついていけるようになっていく実感がありました。もちろん、いまだにわからないことも多いですし、何言っているのだろうなって思うときもまだまだあります。留学経験者なら誰もが通過する、通過儀礼みたいなものなのかなって思っています。」
―最後に、ミドルセックス大学で授業を受けてみて、留学する前にもっとこれをやっておけばよかったなと思うことがあったら教えてください?
「勉強です。英語の勉強。(かぶせてくるように即答!)
これはもう間違いないです。前にも言ったかもしれないですが、留学したら英語ができるようになるって思っているとたぶん相当苦労するか挫折します。正直、留学前にもっと英語の基礎力を身に付けておいて留学したかったです。
要は、こっちに来てから基礎を身に付ける時間ってないですね。大学の勉強で手一杯になるので。でも日本にいると、スピーキング力を上げるのは、どうしても時間がかかると思いますね。」

キャンパスの中庭で
カエルの取材後記
海外の大学では発言する機会が多いとか、課題が多い、ということは聞いたことがあったのですが、やはりそこに嘘はなく、日本人の留学生にとっては厳しい環境なのだと感じました。
本多先輩は渡英前のインタビューで、かなり英語を勉強して準備をした、と言う話をしていましたが、実際に留学すると、それでも足りないくらいに言葉の壁があることを痛感しました。
でも、このインタビューをしたことによって、実際の体験談を聞き、事前に対策を打てることは、本当にラッキーだったと思います!