4月9日(日)はイースター(Easter)!

世界を知る
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ようやく、真冬の厳しい寒さが和らぎ始め、春の空気を感じられる季節となりました。

日本の春を感じられるイベントと言えば、入学式やお花見などですね。

英語圏の国々で、春の時期の一番のイベントといえば、「イースター(Easter)」です。

日本でも少しずつではありますが、その言葉が定着してきました。

日本はどちらかといえば、クリスマスにしても、ハロウィンにしてもイベント色が強くなりますが、キリスト教の国々では宗教上、イースターは重要な祭日の一つです。

名前は知れども実際はどういうものなのか知らない、という方もいらっしゃるでしょう。

今年のイースターは、4月9日(日)です!

今回は「イースター」についてご紹介します。

イースターとは?

イースターは日本語に訳すと「復活祭」となり、キリストの復活を祝う祭事になります。

もともとイースターの由来は、予言されたキリストの奇跡の復活からくるものです。

ご存知のようにキリストは、十字架に掛けられ処刑されてしまいますが、「金曜日に十字架にかかって死亡し、月曜日に復活する」という予言がありました。

そして、その予言どおり3日後に復活し、天国に昇ったことで、復活の予言を現実にしたものだからだそうです。

キリストが起こした数々の奇跡の中でも、最大のものがこの復活だったといわれています。

そのため、キリスト教では、この復活した日を、もっとも重要な日として扱うようになりました。

そして、この復活とともに冬から春へと変わる(生まれ変わる)季節をお祝いする祭日(イースター)となっていきました。

イースターの名前も、春を表すアングロサクソン周辺に伝わる女神の名前が由来だそうです。

つまりイースターは、すべてが生まれ変わる春の到来をも意味するものになったのです。

イースターの日はどんなことをするの?

では実際、イースターでは何をするのでしょうか?

宗教色が強いといっても、祝い事なので、キリスト教信者の方は、クリスマスと同様に、家族でご馳走を食べてお祝いするそうです。

また、ご馳走のほかに、欠かせないものとして、卵を使った料理や、ゆで卵などがあげられます。

これはキリスト教において、「卵」は「生命の誕生の象徴」で、イースターでは重要なアイテムになっています。

イースターエッグ

イースターでは、「イースターエッグ」を作って、飾りつけをします。

本場ではゆで卵や中身を抜いた卵を、食紅などで染めたり、塗ったりしてきれいに飾り付けていました。

最近では、卵アレルギーや手軽さから、チョコレートで作られた卵やプラスチックの卵でを使うことも多いそうです。

子供たちは卵を、家や庭に隠した卵を探す遊び「エッグハント」や、卵を割らないように転がして遊ぶ「エッグロール」などの遊びをします。

イースターバニー

卵とともに、「ウサギ」もイースターの重要なシンボルです!

イースターにおいてウサギは、たくさん子供を産むことから、「豊かな生命の象徴」とされているそうです。

そのため、ウサギをモチーフとしたチョコレートがこの時期大人気となります。

イースターの食べ物

日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、「ホットクロスパン」と呼ばれる丸い形でトップにクロス(十字)の模様が入っているレーズンパンも欠かせません。

このパンは、キリストが十字架にかけられたとされる金曜日に食べるのが伝統だそうです。

イースターサンデー(復活日)のメインとしては、「ローストラム(仔羊のロースト)」を食べるのが伝統です。

これもキリストが「世の罪を取り除く神の子羊」だ、と弟子のヨハネによって紹介されたことに由来するとか、最後の晩餐の折に、キリストと使途たちが食したものがラム料理であったなど諸説あるようです。

そしてイギリスやアイルランドではイースター定番の「シムネルケーキ」というデザートを食べるそうです。

シムネルケーキとは、丸く、真ん中にマジパンを平らに伸ばしたものが挟まり、トップにもかぶせてあるフルーツケーキです。

ケーキの上には、11個または12個のマジパンを小さく丸めたボールが飾られています。

このマジパンボールの数にもちゃんとした意味があって、裏切り者のユダを除くキリストの使途たちの数を表しているそうです。

ケーキにまで反映されているのがちょっと怖いところですが、食べものからも、イースターが宗教上の祭事だということがよくわかるものですね。

まとめ

今回は「イースター」についてご紹介しました。

ちなみに、イースターは、固定日ではなく毎年日程が違います。

というのも「春分の日の後の、最初の満月から数えて最初の日曜日」と定められているからだそうです。

祝日固定型の多い日本ではちょっとわかりづらいですが、最大1ヶ月もずれが生まれることもあるそうですから、春の到来も1ヶ月ずれてしまう感覚でしょうか。

国・宗教が違うだけでいろんな慣習があり、とても興味深いものですが、日本の私たちは、さしずめ日々「さくら前線」の動きを追いかけて、春の到来を待ちましょうか。

日本の春はもうすぐです。