海外大学3年次編入の魅力と基礎知識|進路の新たな選択肢

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はじめに:海外大学「3年次編入」ってどんなもの?

「3年次編入」という進学方法をご存じでしょうか?日本ではあまり聞き慣れないかもしれませんが、実はアメリカやカナダをはじめとする多くの海外大学では広く利用されているシステムです。

通常、日本の高校生は卒業後に4年間の大学生活を経て学士号を取得するのが一般的ですが、3年次編入を利用すれば、専門学校や短期大学で2年間学んだ後、希望する大学の3年生に編入することで、残りの2年間で学士号を取得することが可能です。これにより、時間と費用を節約しながら専門分野に集中した学びを深めることができます。

「編入」とは、言い換えれば「別の教育機関に中途から参加し、学びの続きを進めること」を指します。大学での全過程を一から始めるのではなく、専門学校や短期大学での学習を「土台」として利用し、さらに高いレベルで学ぶというイメージです。

「3年次編入」のメリットとデメリット

海外大学の3年次編入には、時間や費用を抑えながら充実した学びを得られるメリットが多くありますが、デメリットや課題もあります。編入を考える際に、自分にとってメリットが大きいか、どのようなデメリットが生じるかを理解しておくことは非常に重要です。

メリット

1. 学費と生活費を大幅に節約できる

編入を利用することで、通常4年間かかる海外での学位取得が2年間で済むため、学費や生活費を大きく抑えることができます。例えば、アメリカの大学の学費は年間で約300〜500万円と言われています。4年間通うと1200〜2000万円の学費が必要ですが、編入を利用することで学費を半分程度に節約することが可能です。また、滞在費や生活費も同様に抑えられるため、総合的なコストが大きく軽減されます。

2. 専門分野に集中した学びができる

3年次編入では、1〜2年次に基礎的な学問を学んだ後、編入先の大学でより専門的な知識に集中することができます。たとえば、最初の2年間を日本の専門学校や短期大学で過ごし、ビジネス、観光学、心理学など特定の分野に集中して編入先の大学での学びを充実させることができます。これは、専門知識の習得を効率的に進めたいと考える学生にとって非常に有益です。

3. 海外大学での学びによるキャリアへの有利性

海外での学位を取得することで、国際的な環境でのキャリア形成がより可能となります。特に、編入留学は専門的な分野での実践力を求められるため、現地でのインターンシップやフィールドワークのチャンスが増えることもあります。これにより、国際企業への就職が有利になったり、グローバル市場でのキャリア形成の幅が広がったりします。

4. 多様なバックグラウンドを持つ仲間との学び

編入先のクラスメートや教授陣には、多様な文化やバックグラウンドを持つ人々が集まっています。こうした環境で学ぶことにより、自分の視野が広がり、新しい価値観に触れることができます。特に、編入する学生は現地の学生と同じ専門分野での学びを共有するため、留学生や編入生だけでなく現地の学生とも積極的に交流しやすく、グローバルな人間関係の構築が可能です。

デメリット

1. 単位認定が不完全で追加の学習が必要になる場合がある

3年次編入では、編入前に修得した単位がすべて認められるとは限りません。編入先の大学の要件に合わない科目については、再度学び直す必要が出てくる場合もあります。これは、編入を希望する学生にとって時間や費用の面で負担が増えることを意味します。特に、自分が興味を持っている分野での単位が認められない場合、再履修が必要となる可能性があるため、希望する大学のカリキュラムや単位認定ポリシーを事前に調べておくことが重要です。

2. 高度な英語力が求められる

編入先の大学で現地の学生と同じレベルの授業を受けるためには、一定以上の英語力が必要です。授業の内容が専門的である分、学術的な英語表現や専門用語も多くなり、英語が得意でないと授業についていけなくなるリスクもあります。英語の基礎だけでなく、専門分野での知識を学ぶための英語力を事前に身につけておくことが求められます。

3. 異文化の中での生活や学習への適応が難しい場合もある

異なる文化や学習環境に飛び込むことで、最初の数ヶ月間は特に生活や学習に適応するのが難しいと感じることがあるでしょう。現地での文化や生活習慣の違いに戸惑うことも多く、適応力が必要です。また、編入先の大学での授業の進め方や評価方法が日本とは異なる場合があり、こうした違いに対する柔軟性や対応力も大切です。文化の違いに対応できるか、自分の性格や適応力を見極めておくことが、成功への鍵となります。

4. 留学費用の負担や計画が必要

費用の節約ができるとはいえ、海外生活や学費の負担は無視できません。奨学金やローンなどを計画的に検討する必要があり、編入後の生活費や滞在費を含めた費用の見積もりが必要です。費用が理由で留学生活が途中で困難にならないよう、事前にしっかりとした資金計画を立てておくことが大切です。

編入留学が適している人の特徴

3年次編入はどのような人に向いているのでしょうか?以下のポイントを参考に、自分がこの選択肢に向いているか考えてみてください。

目標や学びたい専門分野がある人

すでに自分が学びたい専門が決まっている人には、特にメリットが大きいです。目指す分野の専門知識を、短期間で効率よく学ぶことができます。

英語力の土台がある人

英語力が必要になるため、少なくとも日常会話レベルは身につけておくとスムーズです。専門学校などで英語力をしっかり磨いてから編入することで、現地での生活や学習も充実します。

費用を抑えて留学を考えたい人

編入留学は、費用面で抑えられる点が魅力です。家庭の負担を軽減しつつも、海外の大学での学位を取得できるため、効率的に進路を進められます。

編入の流れ:どのように準備を進めるべきか

実際に3年次編入を目指すためのステップについて詳しく見てみましょう。

STEP 1:希望する海外大学の編入条件のリサーチ

大学ごとに編入に必要な条件が異なります。特に、語学力や単位数の基準が決まっている場合が多いため、志望する大学の情報を調べておきましょう。

STEP 2:専門学校や短期大学での基礎学習

日本国内の専門学校や短期大学で、編入に必要な基礎的な学習を行います。特に語学力や一般教養の単位は必須となるため、意欲を持って取り組むことが大切です。

STEP 3:単位認定に関する手続き

編入先の大学が、専門学校や短期大学で取得した単位をどの程度認めてくれるかを確認します。これにより、編入後にどれだけの単位を追加で取得する必要があるかが分かります。

STEP 4:志望校への願書提出と必要な英語試験の準備

編入のためには、願書の提出や必要な語学試験(TOEFLやIELTSなど)のスコア提出が求められます。英語試験の準備には早めに取り組み、スコアを確保しておきましょう。

実際に海外大学に編入した学生の成功例

それでは、実際に海外大学に編入した、本多さんの事例を紹介します。本多さんが日本の高校からイギリスの大学へと編入するまでの過程は、海外編入を目指す学生にとって参考になるロードマップです。以下に、本多さんの進路変更の経緯から編入実現までのステップを示します。

1:進路変更を決意

  • タイミング:高校3年生の2月
  • 背景:第一志望の日本の大学に合格できず、国内進学に疑問を持ち始める
  • きっかけ:グローバルな学びを求め、海外大学進学の道を模索し始める

2:海外大学進学に向けた準備

  • 学校選び:留学生が多く、英語力と異文化適応力を鍛えられる専門学校、東京ビジネス外語カレッジに入学
  • 準備内容:積極的に英語を使って会話し、異なる文化背景を持つ学生との交流を深め、留学に必要な心構えを形成

3:留学のためのスキルアップ

  • 留学経験:専門学校在学中に交換留学を経験
  • 学び:海外で学ぶためにまだ足りない知識やスキルを認識★

★この経験が編入準備の指針となり、具体的な目標を設定

4:編入先の大学選びと出願準備

  • 選択理由:サッカーが好きで、イギリス文化に興味があったこと、さらに学費が比較的安価であることから、イギリスのミドルセックス大学を志望
  • 準備内容:英語力向上や必要な試験対策を行い、入学に備える

5:ミドルセックス大学での編入生活

  • 開始:ミドルセックス大学での編入生活がスタート
  • 学びの環境:多様な国の留学生や現地学生と共に学び、異文化交流に刺激を受ける日々
  • 課題:英語で複数の課題をこなす大学生活の大変さを実感しつつも、目標に向かって努力を重ねる

6:未来へのビジョン

  • 目標:将来は「貿易など海外に関わる仕事」に携わることを目指す。
  • 今後の計画:大学生活で学びを深めつつ、卒業後の進路を見据え、スキルと経験のさらなる向上を図る

このように、本多さんの進路選択とそのステップは、海外大学への編入を目指す学生にとって非常に有益なモデルです。「日本の大学が全てではない」「海外大学への編入も選択肢の一つである」という視点を持ち、目標に向かって努力し続ける姿勢が大切であることがわかります。

編入留学は「リスクのある挑戦」か?失敗しないためのチェックリスト

編入留学には確かにリスクも伴いますが、事前の準備が整えばリスクを最小限に抑えられます。以下に、失敗を避けるためのポイントをまとめました。

現地での生活や学習に自信を持てるだけの準備

チャレンジ精神が大事で、事前に語学力や学習スキルを高めておくことでリスクが軽減されます。

必要な英語力と専門知識をどこでどのように身につけるか

専門学校での準備期間を活用し、基礎学力と英語力をしっかり磨くことが大切です。

専門学校東京ビジネス外語カレッジ(TBL)には、在学中に取得した単位が海外大学の単位として認定されるよう複数の欧米大学と提携しており、TBLの2年+2年の留学で学士号(四年制大学を卒業して得られる学位)を取得することができます。
詳しくはこち

まとめ:自分に合った進路選択を見つけよう

海外大学の3年次編入は、英語力を活かしつつ時間と費用を節約できる、新しい進学方法です。日本の大学に進学するだけが選択肢ではなく、専門学校や短期大学を経て海外大学に編入することで、理想の進路を実現する道もあります。自身の興味や目標に合った選択肢を見つけ、将来の可能性を広げていきましょう。

※海外大学編入の成功事例に登場した本多さんのさらに詳しい体験談を知りたい場合はこちら